型番商品の売り方(近未来予測)

Date:2016.05.31

型番商品の売り方(近未来予測)

 

今、型番商品取扱店で何が起きているか?

皆さんがインターネットで販売されている商品は製造直販の「自社商品」ですか?それとも商品をメーカーや問屋から仕入れる「型番商品」ですか?製造直販商品の場合、商品の製造自体は自社で行うので、売上げの規模に応じて生産量を調整をすることが可能です。もちろん、人員や設備などによって製造のキャパは異なってきますが、自分で製造することににより商品の「自給自足サイクル」を構築ができるため、売上さえ確保できれば、商品は好きなだけ確保する事が理論上可能です。

 

一方、型番商品を扱う店舗では、原則としてメーカーか製造した商品を仕入れて販売するフローがメインとなるためメーカーの生産量に応じて仕入れ可能な商品の量が決まります。

 

もし、メーカーが商品を作らなくなったら?提供してもらえる商品の量が大幅に減ったら?

 

もちろん、そうなると店舗の売り上げは大幅に減ってしまいます。業界によってトレンドは異なりますが、型番商品を扱う店舗であれば、どこでもそんなリスクが伴う危険性があるのです。

 

 

 

家電業界の事例

つい先日、家電ネット販売大手の売り上げ大幅減少に関するニュースが飛び込んできました。2013年にピークを迎え売上げは過去最高をマークしましたが、僅かその3年後の2016年には売り上げがピーク時の半分にまで減ってしまったのです。家電業界では2010年にエコポイントによる需要が高まり、業界全体の売り上げが大きく伸びました。ところが、エコポイント終了後、消費の落ち込みにより販売不振が続き、家電メーカーは大きく生産量を減らし始めます。

 

生産量が少なくなると市場に出回る商品の量が減り、その量に比例して商品が確保できない店舗は売り上げが落ちていきます。さらに、メーカーが生産量を減らすことにより型落ちの商品の流通在庫も減り、店舗にとって売り上げの大きな軸となる「特化商材」の確保も厳しくなってくるのです。この現象は家電業界のみならず、市場が突然シュリンクしてしまう危険性があるあらゆるジャンルにおいて、いつ突然起こっても不思議なことではありません。

 

 

商品が確保できなければ売上げ増加は無理

型番商品を扱うネットショップにおいて、ある程度の販売力が身についてくれば、売り上げは商品の仕入れ金額に比例してきます。すなわち、商品が確保できなければ売り上げを伸ばすことは不可能なのです。売り上げを伸ばしていく上で、健全な範囲での仕入れボリューム増加は不可欠と言っても過言ではありません。

 

 

生き残る道は差別化と顧客囲い込み

では、思うように商品を確保できなくなる危険性を前提に考えた場合、どのようにその危機を乗り越えていけばいいのでしょうか?

 

・リスクを分散するために、取扱メーカーや商品のバリエーションを増やす

・他店ではあまり扱っていないニッチなジャンルを責める

・多少手間が掛かっても顧客のニーズに応えられるようなサービス(オーダーメイドなど)を強化する

 

 

などが最も堅実な手段です。

 

また、受注から発送までのリードタイムを縮めたり、アフターフォローメールの送信や、メルマガ会員限定のセールを定期的に行うなどして、顧客を上手に囲い込んで他店に浮気をさせないための手法も考えなかくてはなりません。

 

ユーザーに支持され続けるためには、競合他店との差別化や顧客にとってのメリットが明確でないといけません。いくら世の中の流れが早くとも、今までのやり方が突然通用しなくなっても、競合相手も条件は同じです。また、どんな厳しい状況下でも必ず勝者は存在します。やり方さえ工夫すれば、きっと未来は開けるという強い信念を持ってネット販売に取り組むことを忘れないようにしましょう。

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